「浅草で紅葉」と言っても、あまりピンとこないかもしれません。都内の有名な紅葉ポイントと言えば、新宿御苑とか、六義園とか、皇居北の丸公園とか、旧古河庭園とか、上野恩賜公園などが知られています。逆に「浅草で紅葉鑑賞!」ってイメージはあんまりないですよね。
こうした有名どころ公園系の「ザ・紅葉」とはまた違った趣の紅葉を楽しむことができるのが、浅草なんです。
*浅草の紅葉は、例年だいたい11月中旬~下旬にかけてが見ごろです。
浅草寺
何はともあれ外すことができないのは、もちろん浅草の中心「浅草寺」。
浅草寺というと、全体的に「赤い」イメージがありませんか?雷門の色、ちょうちんの色、浅草寺の本殿の色、五重塔の色、すべて「赤」が基調となっているのです。
そして、その浅草寺全体を覆う「赤」が、境内に生い茂る木々の紅葉と混ざり合うことで、ものすごく美しい色の調和を見せてくれるのです。
本殿の赤と秋晴れの青空に映えるイチョウの黄色。
東側「二天門」そばのもみじの赤もきれいです。
敷地西側に建てられた観音様の隣には見事なイチョウの木。外国人の観光客がたくさん写真を撮っていました。
西参道側から見た本殿。
黄・赤・緑を映す3本の巨大な木は圧巻です。場所は西参道側。
全体的にまっ赤に燃えるような紅葉というよりは「秋の彩」を風景に添えるといったかんじの上品な紅葉。都会の風情がありますね。
本当は五重塔の周辺もきれいな紅葉を見せてくれるのですが、2016年秋はちょうど大規模改修中なので、美しい五重塔と紅葉の絵図を見ることができるのは2017年以降になりそうですね。
ちなみに、浅草寺界隈で一番「派手な紅葉」を見ることができると思われる伝法院は、残念ながら秋の公開は行っていないそうです。桜の時期には庭園の公開をすることが多いので、ぜひ秋の紅葉時期にも一般開放して、その見事な紅葉を共有できるようにしてくれると嬉しいんですけどね。
おまけとして…
浅草寺の西側、西参道と「花やしき」の間くらいに「浅草観音温泉」という大きな建物があります。
2016年6月で惜しまれつつ閉店してしまったのですが(ボイラーの改修費用が多額にかかるため営業再開ができないそうです)、この建物全体を覆っている「ツタ」もひそかに紅葉するんです。浅草寺に行った足でチェックしてみてください。
浅草寺:
東京都台東区浅草2-3-1
浅草観音温泉:
東京都台東区浅草2-7-26
山谷堀公園
浅草寺から少し歩くのですが、浅草の北側にある、隅田川からの運河を埋め立てて造られたのが「山谷堀公園」です。スカイツリーの眺めもばっちり(写真を撮った日は、残念ながらややモヤがかかっていましたが)。
浅草の桜の穴場としても紹介した「山谷堀公園」ですが、実は桜も紅葉するんです!もみじのような派手な色づきはないのですが、きれいなオレンジ色に染まった桜の葉をじっくり眺めると、もみじやいちょうの紅葉とは一味違った美しさを楽しむことができます。
と言いつつ、山谷堀公園にはもみじもちゃんとありました。
山谷堀公園:
墨田公園
そして、忘れてはならない「墨田公園」。こちらも、春とは一味違った美しい桜の紅葉で、私たちの目を楽しませてくれます。
これも桜ですよ!こんなにきれいに紅葉するんですね。桜の紅葉のアーチをくぐるように散歩できます。
もちろん、スカイツリーもバッチリ。紅葉した桜とスカイツリーの組み合わせなんて、なんとも乙なもんじゃありませんか?
隅田公園:
浅草の紅葉を堪能したら、秋の味覚で締めよう
秋の味覚と言えば「芋」。せっかく秋の浅草を訪れたならば、紅葉鑑賞の終点は「芋」で締めくくることをお勧めします。
浅草で「芋」と言えばこの2店ですね。
舟和/ふなわかふぇ
「舟和の芋ようかん」でおなじみの舟和。
もちろん、定番の芋ようかんは甘さ控えめの上品なお味で非常に美味しいのですが、紅葉鑑賞で歩き疲れた体にお勧めなのは「ふなわかふぇ」で食べるおいもスイーツです。雷門のすぐ近くなのですが、広々とした空間でゆっくりお茶できるというのもポイントです。
お店イチオシの「芋ようかんソフトパフェ」。
上から、芋アイス→生クリーム→芋ペースト→フレーク→芋ムース→芋ようかん
ありとあらゆる加工をされた芋が詰まった一品です(笑)。徹底して芋ずくし!とは言っても、お芋の甘さがとても上品なので、しつこさがなくペロリと食べることができます。芋好きにはたまらない一品ですね。
あったかい店内で食べる冷たいパフェは最高です。
さらに「お芋ラテ」で怒涛の芋スイーツコンボに!正直、飲み物はホットコーヒーでよかったかなという気がしないでもありませんでした(笑)。お芋ラテはけっこう甘いです。
住所:東京都台東区雷門2-19-10(都営浅草線A4出口を出てすぐ)
電話番号:03-5828-2703
営業時間:10:00~19:30(平日)
10:00~20:00(土・日・祝日)
年中無休
満願堂
そして、もうひとつ浅草を代表する「芋」と言えば、満願堂の「芋きん」です。
こちらが生(?)の芋きん。賞味期限が1日と短いので、その場で食べる or 帰ってすぐ食べる用ですね。
パッと見地味というか質実剛健というか(笑)、そんな「芋きん」ですが、飾らない美味しさが定番の証とも言えるでしょう。見た目の地味さとは裏腹に、味はドストライクの美味しさです。
皮がもっちもちで、中の芋あんはしっとり。しかも甘さが控え目なので、ほんとうに上品な美味しさです。
お土産用には、日持ちのする「栗入り芋きん」がオススメです。
住所:東京都台東区浅草1-21-5
電話番号:03-5828-0548
営業時間:10:00~20:00(平日)
9:30~20:00(土日祝)
秋の浅草も見どころはいっぱい
最後に仲見世通りの紅葉をご紹介します(笑)
昔ながらの商店街風な季節感ある飾りつけに、浅草の粋な秋と、そして冬が近づいていることを感じます。
このように、秋の浅草観光は、風情があって上品な「都会の紅葉」に目を向けながら歩いてみると面白いですよ。
そして、浅草観光の帰り道には、水上バスに乗って浜離宮の紅葉を楽しむというのはいかがでしょうか。
▼浅草で紅葉を見たついでに美味しいものを食べたいなら、こちらの記事をチェックしてみてください。
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