毎日時間に追われ、情報の波にのみこまれ、人間関係のストレスにさらされ…そんな環境に知らず知らずのうちに身を置いている私たちの心や頭は、気づくとすっかり疲弊しきっています。
1日の体の疲れをお風呂でリフレッシュするように、心や頭の疲れも定期的にリセットしたいものです。
そんな中、世界中で注目されているのが「瞑想」。
90年代くらいまでは「瞑想=新興宗教・ニューエイジ」のようなちょっと怪しいイメージがありましたが、2000年代に入ってからは、そのイメージは一変。
スティーブ・ジョブスやビル・ゲイツ、マドンナなどアメリカの著名な成功者やセレブたちが瞑想を積極的に取りいれていたことが知られるようになったり、米Google社で「マインドフルネス」という瞑想の手法をうまく社員トレーニングに取り入れることで創造性と生産性の向上を図ったりと、いまや瞑想はすっかり「できる人間の必須アイテム」みたいなイメージにさえなりました。
…という世間的なイメージは別としても、近年では科学的にも瞑想による脳へのプラスの影響が確認されたりしているので、やはり現代人の疲弊した心と頭をケアするという意味では、瞑想って有効なんでしょうね。
私も何度となく瞑想に取り組もうとしたことがありました。
静かなリラックスできる環境でじっと目を閉じ、ゆっくりした腹式呼吸で「吸って~吐いて~」に意識を集中。次々と沸き上がる思考をそのまま客観的に眺めるようにしていると、だんだんと頭の中から思考は消えていき、「無」「空っぽ」だけが残る。その状態を続ける…
だいたい瞑想ってこんな感じかと思います。やったことある人なら分かると思いますが、これ結構難しくないですか??瞑想をしたあと、頭がすっきりするどころか余計に頭が疲れてしまったのは私だけでしょうか?
そこで、集中力が著しく欠如した私が編み出した「超簡単プチ瞑想法」をご紹介します。これならホントに誰でもできるはず。
超プチ瞑想法
プチ瞑想よりももっと手軽にできる「超プチ瞑想法」。コンセプトは「頭の中を寝オチする直前の状態にするだけ」です。
好きな場所で好きな姿勢になる
私はだいたいソファーにだらっと座ります。テレビを見るときの姿勢や、休日に部屋でダラダラしているときの姿勢なんかがベストだと思います。
このとき、別に静かな環境じゃなくてもOKです。テレビがついていても大丈夫。特別な空間を演出するのではなく、馴染みのいつもの空間に身を置くだけです
目をつぶる
これは一般的な瞑想法と同じ。目をつぶるのはそんなに難しくないのでつぶっています。
ふつうに呼吸する
腹式呼吸とか、ゆっくり大きく吸って吐いてとか、丹田がどうのこうのとか、そういうことを一切考えずに、ただいつもどおりの呼吸をします。
ここで呼吸に意識を持っていくようにするのは一般的な瞑想と同じ。ですが、呼吸に集中するのではなく、あくまで「呼吸している」と認識するくらいのかんじです。
感覚としては、「ベッドに入って眠ろうとしているときの状態」に近いですね。
沸き上がる思考を客観的に眺めない
思考は自分でコントロールできるものではありません。なので、目を閉じて息をしている間にもどんどん頭には思考が沸き上がってきます。
これを客観的に眺めることをしません。「思考が沸き上がろうがどうでもよい」という感覚でそのまま放っておいて、ただ呼吸だけ認識していると、気が付くと「空っぽ」状態になります。
あえて無になろうとしない
ここで、必死に「無」になろう「空っぽ」になろうとすればするほど、不思議なことに「無」から遠のいていきます(笑)。
私が一般的な瞑想にチャレンジして一番疲れたのが、この「無」を目指すシチュエーションでした。腹式呼吸も疲れましたけど。
「無」は目指すと無でなくなります。
逆に無でも有でもなんでもいいというかんじで臨むと、気づくと「無」になるんだということが分かりました。
集中しようとすればするほど、集中できなくなるというのもあります。ちなみに、このやり方で「無」「空っぽ」状態になっているときというのは、集中もしていません。文字通り何も無いかんじです。
一番近いのは、寝オチする直前の状態
一応やっているのは瞑想のつもりなのですが、状態として近いのは「眠りに落ちる直前の状態」です。ただ、実際に眠るわけではありません。意識はあるけど脳は休んでいるみたいなかんじです。この状態ってホントに空っぽなんですよね。
この状態を何分続けるとかも全く考えません。続くだけ続けていると「ハッ」と我にかえる瞬間があるので、それで終わりです。1分くらいだったり、3分くらいだったりしますが、あんまり長いと本当に寝てしまいそうになるので(笑)、そのくらいの超短時間で十分だと思います。
これだけで、頭がかなりスッキリします。気持ちも軽くなります。
この「超プチ瞑想」なら、ぜんぜん集中しなくてもできてしまうのです。だから、瞑想をして逆に頭が疲れるということもありません。
それでも瞑想が難しい人はヨガもおすすめ
どうしても自力では瞑想が難しいという人は、ヨガに通ってみるのもいいかもしれません。
ヨガはダイエット目的だけではなく、呼吸法を学んで瞑想をするために通っている人も最近では多いのです。
なかなかうまくプチ瞑想状態に入れないのであれば、ヨガスタジオで教わりながら感覚をつかんでみるといいでしょう。
ホットヨガで有名な『LAVA』では、「ヨガフローベーシック」というコースで瞑想を取り入れたヨガを体験することができます。
プチ瞑想もうまくいかない!という方は一度試してみるのをおすすめします。
ヨガで瞑想を体験してみる
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瞑想の状態とは眠っている状態に近いかも
ここまで書いてみて気づいたのですが、もしかして瞑想そのものが睡眠の状態にすごく近いのかもしれません。
たしかに、睡眠には体を休めるだけでなく、1日中フル回転で情報を処理していた脳を休めるという働きもあります。瞑想も、言わずもがな頭と心をリセットするために行うもの。
そう考えると、毎日ちゃんと質の良い睡眠を取っている人や、短時間でも昼寝をできる環境にある人なんかは、別にわざわざ瞑想をしなくても「頭スッキリ」状態を作りだせるということかもしれませんね。
それでも、なかなかそういうベストな睡眠状態が作り出せないのが現代人なわけです。そんな方にとって、疲れた頭や心をスッキリさせるために、手軽にできる「超プチ瞑想法」はお勧めです。
「超プチ瞑想」やり方まとめ
1.一番楽な姿勢でダラーっと座る(背もたれなどによりかかれると、なおよい)
2.目をつぶる
3.いつも通りの呼吸をする
4.「呼吸しているなー」と認識だけする
5.頭に浮かんでくる思考はそのまま放置
6.眠る前の状態に近くなってくると、勝手に「無」になる
よく、「昼寝できなくても、目をつぶっているだけで少しスッキリする」と言いますが、その状態に近いかもしれません。だんだんと頭が何も考えなくなってくるのが分かるようになると、「あ、この感じだな」という実感がつかめると思います。
瞑想というと仰々しい感じがしてしまいますが、そもそも「頭の疲れを取る」「心のモヤモヤを取る」ということが目的なら、このくらいの軽い瞑想でも十分だと思います。
逆に、自分の持つ潜在能力を高めたいとか、悟りを開きたいとかいうような人には、この超プチ瞑想法はお勧めできません(笑)
仕事の休憩の短い時間でも簡単にできる「超プチ瞑想」。サクッとリフレッシュしたい方はぜひ試してみてください。
▼リフレッシュやイライラ解消法をお探しならこちらの記事もチェックしてみてください。
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