キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のスマホを使っている人なら、ほとんどが通話プランを「かけ放題」(または「かけ放題ライト」)にしているのではないでしょうか。
定額で国内通話がすべて制限なしで無料(ライトプランは、5分以内の通話が無料)になるかけ放題プラン。ドコモは「カケホーダイ」、auは「カケホ」、ソフトバンクは「スマ放題」という名称で、3社とも横並びで2,700円の定額です。
ふつう、「かけ放題」と聞いたら、どこにどれだけ電話をかけても定額以上の通話料金はかからないと思いますよね。ところが、かけ放題には対象外の番号があるのです。
特に注意したいのが0570で始まる番号への電話です。
0570は「ナビダイヤル」という有料通話
0570-○○○-○○○←こういう電話番号をよく見かけることはありませんか。
企業や官公庁などで広く使われている番号で、NTTコミュニケーションズが提供している「ナビダイヤル」というサービスの番号です。
企業の問い合わせ窓口の番号として使われていたり、0120のフリーダイヤルの代わり(携帯やスマホからかけられない0120番号の代わり)として使われていたりするのを見たことがあると思います。
ところがこの0570のナビダイヤル、フリーダイヤルとは正反対。それどころか、かけ放題プランに入っていてもさらに高額な通話料が追加でかかってしまうという「できるだけかけたくない」番号なんですね。
たとえば郵便局の再配達の電話番号は、メインは0120のフリーダイヤルなのですが、このフリーダイヤルはスマホや携帯からかけることができません。スマホの人は、0570のナビダイヤルでかけてくださいとホームページには記載されています。
それ以外でも、東京ディズニーリゾートの総合予約センターは「0570」のナビダイヤルがメインです。また、東京ガスのお客様センターも「0570」の番号をメインで使っています。
スマホや携帯からかけた場合、ナビダイヤルへの通話は20秒ごとに10円。3分通話したら90円、10分話したら300円です。すごく高くないですか!?
0570以外の、通常の市外局番から始まる番号がないか探そう
もし電話をかけようとしている相手先が0570の番号だったら、まずは他にふつうの市外局番(03など)から始まる番号がどこかに(ホームページなどで)記載されていないか、徹底的に探しましょう。
企業の問い合わせ窓口などは、「一部のPHS・IP電話・海外から」かける用として、通常の市外局番の番号をホームページにも載せている場合が多いようです。
東京ディズニーリゾートも東京ガスも、03(045)の市外局番番号が併記されていますので、かけ放題プランに入っているなら絶対にそちらにかけた方がお得です。
かけ放題で定額の料金をすでに支払っているわけですから、無駄にナビダイヤルにお金を落とす必要はありません。
0570以外の「かけ放題」対象外の番号は?
圧倒的に0570の番号が多いので、0570にさえ気を付けていればほぼ大丈夫ですが、それ以外にもいくつか「かけ放題」の対象外となっている番号があります。
0180から始まる番号
0180-○○-○○○○という番号は、こちらもNTTコミュニケーションが提供しているテレドームというサービスです。
0570のナビダイヤルほどは目にする機会は少ないかと思いますが、ラジオ日経の競馬中継を電話で聞けるサービスで使われていたり、テレビショッピングなどにも0180の番号を使っているところがあるようですね。
スマホからの通話料は14秒ごとに10.5円。1分間で40円以上になるので、ナビダイヤルより高いです!また、ナビダイヤルと違い通常の市外局番の番号が併記されていることも少ない印象。
ただ、それほど使う機会はやってこないと思いますので、「0180はかけ放題対象外」ということだけ頭の片隅にでも入れておいてください。
0067-8から始まる番号
0067-8で始まる番号は、67コールという有料ダイヤルです。
0180以上にあまり目にする機会はないかもしれませんが、テレビ投票などで「番組に参加できますよー」というときに使われている番号です。
テレビを見ていて画面にこの番号が出てきたら、かけてもいいですけれど通話料はかかるということを覚えておきましょう。通話料は1回50円です。
*ただ、「0067-0」「0067-9」で始まる番号への電話は料金はかからないようです。
188「消費者ホットライン」と189「児童相談所全国共通ダイヤル」
消費者相談の窓口がどこか分からない人のために、地方公共団体が設置している身近な消費生活相談窓口を案内してくれる番号が「消費者ホットライン」です。
188番(語呂で「イヤヤ!」と覚えるらしい…)に電話するとつながります。
なんとなく無料通話っぽい見た目ですが(笑)、実はこの番号も有料なんです。もともと0570のナビダイヤルだったものを、覚えやすい3桁の番号にしたというだけのことらしく、実際に電話をかけてみると、ナビダイヤル同様「20秒ごとにおよそ10円の通話料がかかります」というアナウンスが流れました(スマホからの場合)。
消費トラブルで相談する場合には、消費者ホットラインに電話するより、自分の住んでいる自治体の役所に電話して相談した方がいいかもしれませんね…!
同じくナビダイヤルから移行した3桁の有料ダイヤルに、「児童相談所全国共通ダイヤル」の189番があります。虐待などの通報や相談窓口がどこか分からない人は、この番号に電話をすれば管轄の児童相談所に電話をそのまま転送してもらえます。
通話料は、スマホの場合「25秒ごとにおよそ10円」。
緊急の場合はこの有料ダイヤルを利用するのもアリだとは思います。ただ、時間的な余裕があるなら、ネットで最寄りの児童相談所を調べてそこに直接電話する方がいいかもしれません(共通ダイヤルを利用しても、転送されて結局は最寄りの相談所につながるので)。
番外編:104「番号案内」
最近はめっきり使うことも減ったかと思いますが、104の番号案内は今も健在です。
104にかけた通話料は無料なのですが、もし電話番号を調べてもらって案内してもらう場合には、「案内料」という名目で1件につき200円(2017年4月からは250円)がかかります(携帯・スマホからの場合)。
今はスマホで調べた方が早いのでほとんど使う機会はないかと思いますが、念のためご注意を。
かけ放題を無駄にしないために、なるべく市外局番の番号を探そう!
「かけ放題」対象外の番号の中で、一番かけてしまう可能性が高いのが0570の番号でしょう。
時間に余裕があるときは、普通の市外局番の番号(03とか06とか)がないかどうかネットなどで調べて、そちらにかけることをおすすめします。
調べる時間がなかったり、調べても0570以外の番号が出てこなかったりして、やむをえず0570にかけるしかない場合には、できるだけ通話を短く終わらせるようにしましょう。
*ちなみに、0120や0800といった番号はフリーダイヤルなので、そもそも通話にお金はかかりませんので安心してかけて大丈夫です。
かけ放題の場合、通話料を定額で毎月2,700円分も払っているわけです。下手したら2,700円分すら元を取っていないかもしれないというのに、さらにプラスして有料通話料金を払うというのもバカバカしい話。
できるだけ余計なお金を払わなくてすむように、0570の番号を見たらまずは他に番号を探すクセをつけましょう!
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