最近ではサラリーマンやアルバイトをしつつ、副業でプラスアルファの収入を得る人も増えてきました。その副業収入が年間20万円を超えると必要になってくるのが「確定申告」です。
本業の会社勤めやアルバイトで忙しい人なら、自宅のパソコンを使ってオンラインで確定申告ができるe-Taxを利用するのがオススメ。
もしマイナンバーカードを持っているのであれば、わざわざ税務署に足を運ばなくても、自宅で簡単に確定申告ができるからです!
…このように、自宅で簡単にできるというのが売り文句のe-Taxなわけですが、当然「簡単にできる」ようにするためには、ある程度の事前準備が必要です。
というわけで、ここではe-Taxでの確定申告をするために必要なものと事前設定の手順をご紹介します。
事前準備というとハードルが高く感じるかもしれませんし、こうして書き出してみるとステップがたくさんあるように見えるので大変と思うかもしれませんが、実際これらすべての準備にかかった時間はたったの10分くらいです。なので、安心して準備を始めてください!
e-Taxでの確定申告に用意するもの
まずe-Taxで確定申告をするのに必要なものは次のとおりです。
パソコン
インターネット接続環境
マイナンバーカードと暗証番号
ICカードリーダライタ
ICカードリーダライタは2,000円~3,000円くらいで買うことができます。ICカードリーダライタはe-Taxだけでなくマイナポータル(マイナンバー制度で政府が提供しているオンラインサービス)でも使うことができるので、今後のことを考えると1台持っていて損はないと思います。
利用環境を確認
e-Taxを利用するために推奨される利用環境は以下の通りです。自分のパソコンが対象になっているか確認しましょう。
OS | ブラウザ | ||
Windows | Vista、7、8.1、10 | Internet Explorer 9、11 | Adobe Reader XI、DC |
Mac | OS 10.9、10.10、10.11 | Safari 9.1 | Adobe Reader XI、DC |
開始届出書の提出&利用者識別番号の取得
あとからでもできますが、できれば事前に「開始届出書の作成・提出」をして「利用者識別番号」を取得しておいた方がいいでしょう。
手順は次のとおりです。
1.以下のリンクから「開始届出(個人の方用)新規」のページに入ります。
2.氏名・生年月日・性別・電話番号・職業(あれば屋号も)を入力して「次へ」をクリック
3.住所を入力。「郵便番号から住所と提出先税務署を検索」を押せば、一番下の提出先税務署は自動的に入力されます。
4.暗証番号と納税用確認番号を決めて入力します。メールアドレスの登録と暗証番号を忘れたときに再発行できる「秘密の質問と答え」も設定しておいた方がいいでしょう。
5.入力した情報に間違いがないか確認します。問題なければ「送信」をクリック。
6.これで、「利用者識別番号」を取得することができました。この番号は毎年使いますので、保存するなり印刷するなりしておきましょう。
e-Taxを利用するための事前準備セットアップ
パソコン、インターネット接続環境、マイナンバーカード、ICカードリーダライタ、利用者識別番号が用意できたら、いよいよe-Taxを利用するための事前準備セットアップを行います。
1.国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」から、「申告書・決算書収支内訳書等作成開始」をクリックします。
2.「税務署への提出方法の選択」という画面に移りますので、「e-Tax」を選択します。
3.「e-Taxを行う際の確認事項(準備編)」という画面に移ります。
ここで「平成○年度分事前準備セットアップが行われていません」という項目があるはずです。そこで、「事前準備セットアップファイルのダウンロードはこちら」をクリックします。
4.ダウンロードページに移りますので、「平成○年分事前準備セットアップ」をクリックします。
5.ダウンロードが開始されますので、完了したらブラウザの下に出てくる「実行」ボタンをクリック。
6.事前準備セットアップのインストールを開始します。
7.インストールが完了したら、「Internet Explorerで表示します」にチェックを入れて「完了」ボタンを押します。
8.先ほどの「確定申告書等作成コーナー」の「e-Taxを行う際の確認事項(準備編)」という画面に戻ります。
「平成○年分事前セットアップは正常に適用されています」となっていることを確認して、それぞれの確認項目にチェックを入れて「入力終了」をクリックします。
9.次に、「e-Taxを行う際の確認事項(登録編)」という画面になります。先ほど取得した利用者識別番号を入力しますので、左側の「利用者識別番号をお持ちの方」をクリックします。
10.「利用者識別番号等の入力」ページに移ります。「利用者識別番号と暗証番号はお分かりですか」という質問には「はい」にチェック。
その下の欄に、16桁の利用者識別番号と暗証番号を入力します。
一番下の「電子証明書の登録・再登録」にチェックを入れて、「情報検索」をクリック。
11.「検索完了」という表示が出ます。私の場合は「該当する情報がありませんでした」となりましたが、問題ないようです。なので、そのまま「次へ」をクリック。
12.これで利用者識別番号等の入力が完了しましたので、「事前準備終了」ボタンをクリックします。
13.これでe-Taxで確定申告するための準備はすべて完了です。「所得税」「青色申告」「消費税」「贈与税」からそれぞれ自分の申告に合ったコーナーを選んで申告書を記入していってください。
準備をしてしまえばあとは簡単!
「事前準備セットアップ」は毎年最新のものをインストールする必要がありますが、利用者識別番号は一度取得すれば来年も再来年も使えます。
なので、来年からは準備にかかる時間も5分くらいに短縮できます。準備さえ終わってしまえば、あとは申告書に記入をしていくだけですので、慣れてしまえばサクサクできるでしょう。
わざわざ税務署まで足を運んで、しかも混雑する中で何十分も順番待ちをしなくちゃいけないことを考えると、たった10分程度の準備+ICカードリーダライタ代(2~3千円)だけで自宅で確定申告できるのですから、もし「税務署へ行く時間がもったいない」と少しでも感じるのでしたらe-Taxでの申告にチャレンジしてみてください。思ったよりも簡単にできますよ!
▼e-Taxで確定申告をする方法(副業の雑所得)については、こちらの記事で詳しく説明しています。
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