テレアポの仕事も、慣れてくると次第にトークがスムーズに口から出てくるようになります。
初心者のころは体当たりで何も考えずに話していたらなぜかすんなりアポや契約が取れたのに、慣れてくると余計な思考が邪魔をしてスランプに陥ることも。1日中断られてばかりいると、だんだん心が萎えてきますよね。
ある程度経験を積んだ中級~上級者ほど陥りやすいスランプ。相手の断りをうまくかわして、スランプをうまく脱出する方法をいくつかご紹介します。
相手に断らせない言葉の出し方を身に付けよう
会話というのは自分ひとりでは成り立ちません。ですが、テレアポという仕事はどうしてもこちらが一方的に話してしまいがちです。
しかも、トークに慣れてくると「また同じところで断られた」という箇所があることに気付くのではないでしょうか。
ここがポイントです。
相手と会話をしているときには気づきにくいのですが、ほぼ一方的に話していると、どこかで自分で気づかないうちに「断るならここですよー」というサインを発してしまっているのです。
それは「呼吸」です。必ずそのポイントではほんの一瞬間が空いてひと呼吸入っているはずです。どこかで断らなくちゃと思って聞いている相手にとっては、まさに絶好の「断りポイント」なのです。
これは、言葉と言葉の間の長さの問題ではなく、まさに「呼吸の隙間」と言うしか表現しようのないものなのです。
例えば、
あなた「これは○○という特徴を持った商品なんですよ(隙間)」
お客「あ、うちは結構です!いりません!」
あなた「…そうですか。すみません」
毎回、ここで断りが入るとしたら、明らかにこの「隙間」が相手の断りを引き出しているのです。なので、こういう場合はその隙間を埋めてしまうようにしましょう。
あなた「これは○○という特徴を持った商品なんですが、ただ、もちろんお客様によってお好みもありますので~」
こちらも逆に相手が断ろうとするタイミングをつぶすように、この場合では「ただ」という、その先の妥協を示唆するような言葉をはさみこんでしまうのです。そうすると、相手はその先の言葉まで聞かざるを得ません。
これでいつも断られる場所を簡単につぶすことができました。断りを引き出していたのはほかの誰でもなく自分だったんだと気づくはずです。これで最後まで自分の伝えたいことを話し切ることができますね!
相手の断りの種類を見極めよう
この断りポイントをつぶしても、最後の最後には相手はやっぱり断ってきます。
断られることが一度もなければ、すべての電話がアポになってしまいますからね(もしくは、断られることすらなくガチャ切り←こちらの方がツライです)。
よく、アポは一度断られてからが勝負といわれますが、まさにその通り。
ただし、相手の断りには2種類あるということを覚えておくようにしましょう。なんでもかんでも断られてから勝負をかけていたのでは、相手の逆鱗に触れてこちらも無駄に神経を消耗してしまうことになります。
そうそうに退散した方がいい断り
まず、明らかに怒っている人、機嫌が悪い人の断りはすんなり切ってしまいましょう。
私が以前働いていた会社では、上司宛によく営業電話がかかってきました。営業会社だったにも関わらず営業電話が大嫌いだった上司は、そうした電話がかかってくると
「なんの用?」「だからなんの用?」「なんでうちに電話してくんの?」「前に断ってるんだけど、なんでまた電話してくんの?」「だからなんでか教えてよ」
と延々と不機嫌にしかもネチネチと相手を責めこんでいました。話も聞かないくせに、切ってあげないのです。逆に電話をかける側からしたら一番イヤなタイプですよね(笑)
こういう人とは話してもこちらの精神衛生が悪くなってパフォーマンスも落ちるだけなので、こちらからさっさと断りを引き出して切ってしまいましょう。
明らかに怒っている人も同様です。
「興味ございませんでしたか。申し訳ありませんでした!」
と明るく謝罪してさっさと切ってしまいましょう。
切らずに粘るべき断り
逆に切ってはいけない「断り」も覚えておきましょう。
それは、口では断っているが「悩んでいる」のが見える場合です。
「ああー、でもー、まあ今回はいいです」のように、「ああー」や「うーん」や「でもー」や「まあ」のようなあやふやな間投詞が断りの前に入ってきたらすかさずキャッチするようにしましょう。こういう場合はほとんど1mmくらいの興味はあるのです。
ただし、ここでゴリゴリ押すとあっという間に相手のこの小さな興味の芽は摘まれて消え去ってしまいます。
逆に必ず
「あんまりご興味なかったですかね」
「突然の電話でよくわかりませんよね」
などといったん引いてあげるようにしましょう。
そうすると、相手の方も「あ、この人ゴリ押ししてこない」と安心してその後のあなたの説明に耳を傾けてくれやすくなります。
最後にひとつだけ質問してみよう
それでも相手の心にささらず最終的に断られた場合は、最後の質問を相手に投げかけてみましょう。少しだけ興味はあるのに断るというのには、必ず理由があるのです。
ものすごく興味がある人はまずアポになりますよね。まったく興味がない人は誰が話してもアポになりません。
この「少しだけ興味がある気がする」くらいの人をいかにアポにするかで、結果が変わってくるわけです。
スランプに陥っているときというのは、この「少しだけ興味がある気がする」くらいの人をことごとく取りこぼしているのです。
「最後にひとつだけ伺ってもいいですか?(商品についてor自分の説明について)もう少しこうなら会って説明聞いてみても(試してみても)よかったんだけど、という点があれば教えていただけませんでしょうか?」
ここで相手の本当の不安な部分が聞けたら、それを払拭してあげるような説明をして再度クロージングをします。
要するに、相手の「断る理由」を遠回しにつぶしてあげるのです。断った理由を解決されてしまっては、相手ももうこれ以上断りを出すことはできなくなります。
できない約束はしてはいけませんが、ここで相手の本音に対して対応が可能なのであれば、最後の断りからでも十分に逆転アポを勝ち取ることはできます。
断りをコントロールできるようになれば無敵!
相手の断りは、何度も続くと精神的なダメージにつながりかねません。ですが、テレアポの仕事をしていて断りを聞かないという日はあり得ません。
そこを逆手にとって、自分のメンタルもうまく調整していくようにしましょう。
断りは当たりまえ。相手の断りをうまくコントロールしてアポを取るゲームなんだと考えてみると、自分オリジナルの工夫を凝らしながら「断りをかわす技術」というのも上達し、そこから逆に相手の本音を聞きだすことができるようになるでしょう。
▼テレアポでアポを取るコツはこちらの記事でまとめています。
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