テレアポという仕事に限って言えば「初心者だからアポが取れない」ということは全くありません。「夢中で話していたらいつの間にか取れてしまった」「マニュアル通りに話したらすんなり取れた」などということもあるのです。
もちろん、アポ取りには経験によって手に入れることができる「テクニック」という強い武器があります。初心者は経験がないためにこのテクニックを持っていません。ですが、その一方で初心者にしかない武器というのもあるのです。
小手先のテクニックに走ることなく、まずは素直に「相手に伝えたい」という気持ちだけでぶつかってみましょう(ただし「買ってほしい」という気持ちを前面に押し出すのはNG)。
声のトーンに気を付けて、ハキハキと話す
テレアポ初心者は、まずはこれだけを守っておけばOKというくらい大事なポイントです。
電話をかけるときの声のトーンは、
あなたがふだん仲のいい友達と会話をするときのトーンと大きさ
がベストです。
「暗すぎるとダメ」というのは当然ですが、「テンション高すぎてもダメ」。いかにも営業電話という感じで相手に第一声から警戒されてしまいます。
なので、難しいことを考えるよりも、「ふだんの声のトーン」をそのまま出すようにしましょう。
ただ、話し方だけは気を付けてください。
ボソボソと話す癖がある人は、一言一言をはっきりと伝えるようにだけ意識してみるといいでしょう。
断られ続けてトーンが暗くなるのは避けよう
ありがちなのは、断りが続くことによって精神的に落ち込んでしまい、電話のトーンが暗くなってしまうことです。
普段は暗い話し方でない人まで「またガチャ切りされたらイヤだな…」という恐怖心からだんだん声に自信がなくなってしまうこともあります。
そんなときこそ、初心者の特権を活かしましょう。「初心者なんだから、すぐ断られて当たり前」と、いいように解釈するのです。
繰り返しますが、大きな声で話したり、無理に笑ったりする必要はありません(むしろ不自然に思われます)。落ち着いてハキハキ話すこと。これだけで、あなたの話に耳を傾けてくれる人は増えるでしょう。
マニュアルのスクリプト通りに!ただし結論は先に言う
実は、テレアポというのはマニュアル通りに話せば全くアポが取れないということはありません。マニュアルのトークスクリプトというのは、会社がその時々の状況に合わせて作り上げた最もシンプルで無駄のないトークなのです。
テレアポの取り方というのは時代によってどんどん変化していきます。数年前の常識は今ではもう通用しないことが多いのです。
これを逆に考えると、初心者でもベテランでも差がなく結果を出せるということなのです。もちろん、経験をたくさん積んだベテランテレアポは、アポの取り方のコツを掴んでいたり、キラートークを持っていたりと、一見有利に見えるかもしれません。
ですが、逆にその経験が邪魔をして古い常識を捨てられず、新しい状況に順応するのが大変なのも実はベテランの方なのです。
その反面、初心者は知識がないおかげで、まっさらの状態で今の状況に合ったトークを展開していきやすいのです。
要するに、マニュアル通りに話すことができるのが初心者で、その通りに話せばすんなりとアポが取れるのです。
実際にベテランテレアポに囲まれて電話をしていると、なんとなくマニュアル通りにしか話せない自分が恥ずかしく思えてきて「あれもこれも言った方がいいのかも…?」と余計なことを考えるようになります。たいていの初心者は、そこでベテランのトークを真似して取り入れるようになり、どんどん間違った方向に進んでいってしまうのです。
ただし、マニュアルのトークスクリプトを使うにあたって2点だけ注意が必要です。
「読む」のではなく「話す」
基本マニュアル通りに進めればよいのですが、このときに、そこに書いてある文章を「読む」のではなく、相手と「会話している」という意識だけは持ってください。
よく営業電話で機械のように原稿を読み上げているような人がいますが、たとえ明るい声でも「読んでいる原稿」は聞く気にはなれません。
流暢に話す必要はまったくありませんが、一方的なトークではなく自分は今相手と「会話している」のだという意識をもって話すだけで、同じ内容でも伝わり方は180度変わってきます。
結論は先に言う
いきなり電話がかかってきて、前置きの長い話など聞く気になれません。まずは電話をしている目的と結論を先に言うクセをつけましょう。
「営業電話と分かったらすぐに切られてしまうから、結論がなかなか言えない」という人もいるかもしれません。ですが、ごまかして最後まで話したところで最終的には営業電話と分かるのですから、それならば最初に結論を言ってしまうほうが無駄がないのです。相手も「で!?なんの電話なの!?」とイライラしなくて済みます。
イライラしている人からアポなんて取れませんから、相手をイライラさせないに越したことはないのです。
粘らずに次々数をかける
あまりにもあっさり引いてしまってはアポなど取れないと教える人もいるようですが、粘るポイントが分からない状態で話を伸ばしていても、相手にとってはただのしつこい迷惑電話でしかありません。
初心者にとっても、粘りに粘った挙句アポにならなかったら疲れるだけです。
実は「粘り」は経験になりません。アポを取るのが上手な人は駆け引きが上手なわけで、粘って相手が根負けしてくれるから取れるわけではないのです。でも、駆け引きと粘りの違いなんて初心者には分かりませんよね。なので、粘らなくてよいのです。
20分粘ったならば、その間に30件くらい電話をかけられるのです。その新たな30件に、すんなりアポになる人がいるかもしれないのです。そっちを狙った方がよくないですか?
架電件数が増えると、一定数でアポになる人がいることがわかる
テレアポは数をかければかけるほど、アポの量は増えていきます。どんな集団にでも、常に一定数のアポになる人がいるのです。
なので、特にテレアポ初心者はその人たちを逃さないということが大事です。そのために絶対に必要なのが「クロージング」です。いくらマニュアル通りに話しても、クロージングをかけなければアポは取れません。
初心者が一番緊張する場面だとは思いますが、だからこそあっさりとクロージングをかけるのがコツです。
断られたら粘るのではなく、とにかくまずはクロージング
断られたときも、まずはクロージングを1回かけてみましょう。ダメなら切ればよいのです。たとえ断りがアプローチの段階で出たとしても、とにかくそこでクロージングです。
相手が想定していないところ(まだ何も説明されていない導入部分など)でクロージングをかけることで、相手はその意外性に「えっ!?」となって聞く耳をもってしまう可能性があるからです。
あなたのトークを聞いている上司に対しても、「断られても頑張ってます」アピールができるでしょう!
初心者であるのは限られた時間だけ!それを武器にしよう!
テレアポという仕事では、経験を積んでいない初心者でもベテランと同じようにアポを取るチャンスがちゃんとあることが分かっていただけたでしょうか。
1本、2本と結果が出てくれば、次へのやる気につながります。また、場数をたくさん踏む(たくさん電話をかけて相手に断れれる)ことによって、少しずつ自分のトークに工夫や改善を加えることができるのです。
まずは「取れなくても当たりまえ!」くらいの気持ちで、初心者としての利点をうまく活かしながらどんどん電話をかけるようにしましょう。それが結果とやる気を出すための一番のポイントです。
▼テレアポでちょっとスランプを感じている人はこちらの記事も参考にしてみてください。
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