「これからの時代は英語が必要」と言われ続けて早数十年。世間の風潮にあおられて、高いお金を払って英会話教室へ通ったり、英語の教材を買い込んだという人も多いのではないでしょうか。
そして最終的には「英会話教室で日本人が英語を話せるようになるなんてウソ」とか「教材なんて無駄だった」とか「結局留学して現地でイヤでも英語漬けにならないとムリなんだ」という結論に達して諦めてしまった人もいると思います。
でも、実はこれとてももったいない話。というのも、この諦めの結論の中に「英語を話せるようになるヒント」があるんです。
時間と量をこなせば、誰でも英語は話せるようになる
「時間をかけて量をこなす」結論はこれだけです。
コツ?そんなものありません。ただただ英語に触れて、インプットとアウトプットを繰り返していくだけです。がっかりでしょうか(笑)
でも逆に考えてみましょう。
たとえ英語用の能力(そんなものがあるならば)が高くなくても、時間をかけて量をこなすことだけできれば必ず英語は話せるようになってしまうのです。楽じゃないですか?
とは言っても、終わりのない英語学習なんて苦行でしかないでしょう。なので、できるだけ効率よく集中して脳に英語を送り込むためのステップをご紹介しましょう。
まずは英語をひたすら読む・書く
コツはないと言いましたが、あえて注意点として挙げるなら、学習の順番を間違えないようにすること。
特に、
リスニング(聴く)から入る いきなり英会話教室に通うというのは推奨できません。
できなくはありませんが、それこそ必要以上に時間がかかってしまい挫折する可能性が高くなってしまうでしょう。
英文解釈の問題集を1冊買う
開始時の英語レベルにもよりますが、いわゆるふつうの中学高校レベル(単語や文法は多少覚えている)であれば、まずは高校生用の英文解釈問題集(英語を日本語に訳すもの。英作文問題集はダメ)を買います。
学生時代のように点数を取るための学習ではないので、解説は読む必要はありません。英語の文章と日本語訳だけがあれば十分です。
自分のレベルと照らし合わせて、簡単に意味が分かってしまうものではなく、パッと見ただけでは理解できない英文が多い問題集を選びましょう。
しつこいくらい読む→訳す→書くの繰り返し
問題集を1冊購入したら、そこに載っている英文を何度も何度も何度も繰り返し読みます。そして、まずは自力で訳していきます。
分からない単語は辞書を引くのがいいですが、面倒であれば答えの訳を見てしまってかまいません。ただ、そのときに、その分からない単語の意味は訳のどの日本語に当たるのかは間違えないようにしておいてください。
覚えられるかどうかは別として、例えば「accuse」=「非難する」という意味なんだなとその場で必ず一度は頭にインプットします(その文章で使われている意味だけで大丈夫です)。繰り返していくと、覚えます。これは英語を覚えるというよりも、その問題集を覚えるという感じになると思います。
覚えてしまえば訳がスラスラ出てくるようになるので、次は解答の訳を見ながら英文を作っていきます。英作文です。
日本語に訳すときにイヤというほど読んでいるはずですが、分からないところもたくさん出てくると思います。分からなければすぐに英文を見てしまいましょう。
何度も読んでいる英文なので答えを見たときの反応は「へえ、そうなのか」ではなく、「ああ!そうだった!」と思うはずです。これはつまり、頭に入っているということを意味するのです。忘れているだけ。
英文を書く作業は読む作業と同じくらいしつこく繰り返しましょう。本当にイヤでも覚えますから。読む→訳す→英文を書く。答えを見ても全然オッケーです。
問題集を1冊完全に覚えたと思えたら、少し難易度の高いものをもう1冊同じようにやりましょう。2冊もやれば十分ではないでしょうか。これで、ベースとなる英語脳にちょっとだけ近づくことができます。
人によると思いますが、少なくとも3か月くらいはこの作業に回した方が、次のステップが効率よく進むはずです。
次に英語をひたすら聴く
ここでやっとリスニングです。
聞き取れなくても、聴き続ける
今はリスニングに適した教材はいくらでもあるので、何でもいいと思います。ただし、あまり勉強っぽいのだと飽きます。
この段階ではただひたすらに聴くだけなので、できれば自分の興味のある分野について話しているものを聴くのがよいでしょう。オススメはBBCとかCNNですが(聞き取りやすいので)、要は中身があればなんでもいいです。
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このとき、問題集の時と違い、繰り返し同じものばかり聴く必要はありません。ただ、とっかえひっかえでも量を聴くようにします。
最初は間違いなく分からないでしょう。あんなに英文を読み書きしたのに、こんなに聞き取れないなんて…とがっかりすると思います。
でも、そこでやめないでください。ひたすら読み書きをやってきて脳が英語を受け入れやすい状態になっているのは間違いないので、分からなくても我慢して聴いていると部分的に「聞き取れた!」「意味が分かった!」というところが出てくるはずです。
そして、この「分かった」部分は聴き続けているとだんだん増えていきます。同じ表現が何度も出てきたりすることにも気づくでしょう。
聴きながら分からない単語や表現を拾っていく
「ひたすら聴く」を続けていると、あるところでそれ以上「分かった!」が増えなくなります。がっかりですね(笑)でも自分が知らないことは分かりようがないので仕方ありません。
ただ、この段階になると、聴き続けることで今度は「またこの単語が出てきた」というような発見があるはずです。意味は知らないけれど、聴いたことのある単語や表現。これをどんどん増やしていくのです。
リスニングをしながら、分からない単語や表現を調べていきます。聞き取りなので正しいスペルが分からないことがほとんどでしょう。その場合ネットを使えば、適当スペルやカタカナで発音から調べることもできますので、いくらでも心当たりのある単語を見つけることはできるでしょう。そうして語彙や表現を蓄積していきます。
知らない単語や表現も、無理に一回で覚えようとしないこと。
分からなければそのたびに調べればいいのです。何度もその単語を目にして意味を確認することで、自然と覚えてしまいます。
新しい単語や表現を覚えたら、これまたひらすら読んで書いてみましょう。このひたすらリスニングにも3か月くらいは費やしてほしいですね。
最後にアウトプット
ここまでで、ある程度聞き取りも話すこともできるようになっているはずです。
英語で独り言を言ってみてください。つたなくても、間違っているところはあっても、けっこう自分の思っていることを表現できてしまうものです。
ただし、会話となると話は別です。相手が言ったことを瞬時で受け取り、それに対して自分の意見をまとめて返すという、一方的な英語力とは違う力も必要になるからです。
なので、ここからはつたない表現力と鈍い反応をブラッシュアップしていくための作業になります。
ものまねアウトプット
まずは、リスニングで使った教材で、耳で聞こえたことをそのままマネして言ってみましょう。
海外ドラマのDVDなどでもいいですね。オウム返しで聴いたことをそのまま口に出すのです。
どうせ誰も見ていませんので、完全になりきって話してみるといいでしょう。発音も磨かれます。
生身の人間との会話でアウトプット
ここまでやって、やっと次が英会話教室です。
まったく英語がわからない状態でレッスンを受けるよりも、格段に短期間で効果を出せるはずです。
今はオンライン英会話もあるので、自宅にいながら安い価格で毎日英語を話すことも可能です。とにかくたくさん話す話す話す!そして間違っているところを指摘して直してもらいましょう。
オンラインでも対面でも、まずは無料体験で自分がやりやすい環境のところを探してみてください。目標とするレベルに合ったところを選ぶというのも大事です。
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上で紹介しているオンライン英会話は利用者も多く人気が高いので、無料トライアルで試してみて自分に合いそうなところで始めてみるといいでしょう。
英会話教室が安全だしシステマチックでいいのですが、もしお金がもったいないという人であれば、自力でfacebookなどを通じて外国人の友達を作るなり、観光に来ている外国人と仲良くなるなりして、会話をするチャンスを作ることも可能です。
遠回りのように見えて、実は上達の近道
ここまできたら、だいぶ英語は上達しているはずです。少なくとも会話レベルで困ることはないでしょう。
あとはどこまでその英語力をブラッシュアップしていくか。会話レベルで十分であれば、あとはそれをキープするために定期的に英語に触れるようにするくらいでいいでしょうし、ビジネスレベルまで上げたいのであれば、さらに上級のレッスンを受けるなどして勉強を続けていきましょう。
全然効率よくないと思いましたか?(笑)
英語が上達するのに近道はないと言いますが、この一見遠回りに見えるやり方が、結局一番早く目的にたどり着ける近道だったというのが私の経験です。
周りにも、まったく英語が分からないうちから英会話教室に通い1年たっても全然上達しなかったという人や、楽に覚えられる聞き流し教材なんていうのを買ったけど効果がなかったという人(これは私自身含む 笑)がたくさんいます。
英語というのは特別なものでも何でもなく、しょせん言葉です。逆に言えば、母国語を覚えたのと同じことをすれば誰でも「話せる」というわけなのです。
英語学習を複雑で難易度の高いものにしてしまっているのは、ほかでもない自分自身であることに気付くのではないでしょうか。
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