インターネット回線の料金プラン、いろいろあって迷いますよね。
使い放題の定額料金がいいのか、それとも2段階定額で従量制にした方がいいのか。
私のように毎日数時間はネットを使うという場合には、どう考えても使い放題定額料金がお得です。難しいのは「そんなにたくさん使わないけれど、ほどほどには使う」というライトユーザーです。
ライトユーザーゆえに「どのくらい使うと何MBくらいになるのか」という目安が分かりません。
「自分はそんなに使わないから」という主観だけで、2段階定額制の「フレッツ光ライト(NTT)」を申し込んでいる人も少なくはないのではないでしょうか。契約時には「自分はあまりネットを使わないから、きっと基本料金内で収まるだろう」と思っているはずです。
基本料金内で収まれば、当然格安料金で抑えることができます。
ですが、実際に使ってみると、結果的に定額プランより高額なインターネット料金を毎月支払っているなんてこともあるのです。
うちの両親がそうでした…!
シニア世帯は特に注意
インターネットに疎く、週に数回しかパソコンを開かない。でも、たまに使うからネット回線は引いておきたい。
そんなシニア世帯では、特にこの「フレッツ光ライト」というプランにしている家庭が多いのではないでしょうか。
フレッツ光ライトの2段階定額で謳われているメリットは次のとおりです。
・使用量が少なければ格安の基本料金(フレッツ光ライトの場合:2,800円/月)だけで済む
・基本料金を超えて使っても、従量制で使った分だけ支払えばよい(フレッツ光ライトの場合:30円/10MB)
・最悪たくさん使ってしまった場合でも、上限の料金(フレッツ光ライトの場合:5,800円)以上は支払わなくてもよい
たしかに、これはヘビーユーザーでなければお得に見えます。特に、自分はあんまりネットを使わないと思っている人であれば、「上限まで使うことはまずないだろう」と思ってこのプランで契約をしている場合が多いでしょう。
フレッツ光ライトの落とし穴
私の両親もこの「フレッツ光ライト」のプランでした。wi-fiを使ってタブレットでたまに調べものをしたりアプリを少し使うくらいで、長時間使うわけでもなく、動画を見るわけでもありません。
なのに、毎月の請求が、上限いっぱいの5,800円なのです。
「今月はたまたまたくさん使ってしまったから」5,800円なのではなく、過去の請求書を見ても毎月毎月ずっとそこには「基本料金:2,800円 通信料:3,000円」とマックスの料金が書かれていました。
ちなみに、私は使い放題定額料金の「フレッツ光ネクスト・ギガファミリー」タイプにしていますが、通常料金でも5,700円です。2年割とギガ割を適用しているので、実際の支払いは4,700円です。
使い放題よりも高いライトプランって…!
いったいなぜ、このようなことが起こっているのでしょうか。
基本料金以内で収まるデータ使用量が極端に小さい
今回調べて初めて知ったのですが、なんと「フレッツ光ライト」の基本料金以内で収めようと思った場合、使えるデータ量は、なんと…
たったの200MB!
しかも1か月の使用量です。
今どき格安スマホでも2GBが目安です。NTTの公式ページには、200MBの目安としてサイト閲覧124ページ/月となっています。1日にすると4ページ。数件検索をしてサイトを見て戻ってを繰り返していると、あっという間にオーバーしてしまいます。
いくら「あまり使わない」と言っても、200MBでは数回の調べものでオーバーしてしまいます。
1,200MBで上限金額に達する
そして、1,200MB/月使用すると上限の5,800円に達してしまいます。
「いくらなんでも、そんなに使わないよ」と思うかもしれませんが、ここが大きな落とし穴です。
特に、シニア世代の感覚では「使っている時間が短い=使用量が少ない」と思うかもしれませんが、使っている時間とデータの使用量はイコールではないのです。
10分かけて1ページ見るのと、5分で30ページを行ったり来たりするのとでは、後者の方が30倍(厳密にはそれぞれのページのデータ量によりますが)使用量が多いのです。使っている時間は短いのに。
なので、ネットを使う回数や時間は短くても、あっちこっち見ているとデータはあっという間に増えてしまうのです。
そして、うちの両親の場合もうひとつの盲点だったのが、タブレットです。タブレットにはアプリが付き物です。無料アプリだからという気持ちで、手軽に便利系アプリをダウンロードして使っていました。アプリダウンロード+更新を行うと、それだけでもデータ量はかなりかさみます。
このように、1,200MBという数字は、一見大きいように見えますが想像以上にあっという間に達してしまう数字です。
もっと安いプランがないか定期的にチェック
両親が私より高額のネット料金を払っているのはどうにも解せなかったので、いっそのこと使い放題の定額に変えた方がまだマシでは?と思い、いろいろ調べてみました。
すると、NTTフレッツの公式ホームページで「フレッツ光ライトプラス」というサービスを発見。
「フレッツ光ライト」と何がどう違うのでしょうか。名前が似すぎていて完全に見落とすというか混同してしまいます。しかも、こちらも2段階定額の従量制。
ですが、よくよく内容を見てみると…
・基本料金3,800円(3,000MB/月まで)
・基本料金を越えた分は、従量制で100MBごとに24円追加で支払えばよい
・上限の料金は5,500円(10,000MB/月以上使った場合)
基本料金こそ「フレッツ光ライト」より高いですが、それ以外のすべてにおいてびっくりするくらいお得に使いやすくなっています!
基本料金内のデータ使用量が200MB→3,000MBって、15倍ですよ!フレッツ光ライトの上限料金に達する使用量が1,200MBなので、それより2倍以上多く使ったとしても基本料金内ってことです。
わかりやすく比較してみました。
フレッツ光ライト vs フレッツ光ライトプラス 比較
フレッツ光ライト | フレッツ光ライトプラス | |
基本料金 | 2,800円 | 3,800円 |
基本料金内で使えるデータ使用量 | 200MB | 3,000MB(3GB) |
従量課金 | 30円/10MB | 24円/100MB |
上限料金 | 5,800円 | 5,500円 |
上限料金に至るまでのデータ使用料 | 1,200MB(1.2GB) | 10,000MB(10GB) |
2018年2月18日現在
使用できるデータ量の飛躍的な増加を見るかぎり、NTTも「月に200MBとかって、さすがに無理だろー」と自覚しているからこそ、このプランが作られたのではないかと推測されます。
これを見たら、どう考えてもフレッツ光ライトプラスに変えますよね。
フレッツ光ライトに限らず、定期的にプランの見直しを
ちなみにこのサービス自体は2016年3月1日から開始されたようです。
私も、今回の件でNTTフレッツに電話して初めて知りました。
というか、1回目の電話(フレッツ光ライトの料金について問い合わせた)では、ライトプラスについてまったく触れてくれませんでした。そのあとにホームページを見て「あれ?このフレッツ光ライトプラスって、フレッツ光ライトと違うのか???」と訳わからなくなり、疑問に思って再度電話してこちらから問い合わせた形です。
このように、こういうお得プランができたことは、わざわざ教えてくれません。請求書に「新サービス紹介」のチラシが同封されて終わりでしょう。
一度も見直しをせず契約した当初のプランのまま使っていると、気づくともっとお得なプランが出ていたりすることがあるということです。「知らなかった」というだけで、結果的に損をしてしまいます。
半年に1度くらいで、契約内容を見直す機会を作った方がいいですね。
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